


4.介護保険制度におけるケアプランの重要性
(1)介護保険制度におけるケアプランとは
●介護保険制度におけるケアプランとは、要介護者等が介護サービスの適切な利用をすることができるよう、心身の状況、その置かれている環境、要介護者等及びその家族の希望等を勘案し、利用する介護サービスの種類及び内容、担当者その他厚生省令等が定める事項を書面によって計画したものです。
(2)ケアプランの役割
●介護保険制度におけるケアプランの役割としては、以下の5つの点が考えられます。
●なお、C現物給付化と、D支給限度額の管理については、居宅サービスの場合のみです。
@介護サービス及び提供者の管理をする役割
A介護サービス費用の管理をする役割
B介護サービスの質と量の保証をする役割
C償還払いから現物給付化する役割
D支給限度額の管理をする役割
(3)介護支援専門員(ケアマネージャー)の役割
●ケアプランを作成し、介護保険制度を支える介護支援専門員(ケアマネージャー)の役割としては、以下の5つの点が考えられます。
@ニーズや問題点等の的確な判断をする役割
A適切な計画作成とサービス利用調整をする役割
Bケース及びサービスの評価とモニタリングをする役割
C要介護認定調査をする役割(依頼の場合のみ)
D給付管理業務をする役割
(4)介護サービス(ケア)の決定要件
●介護サービス(ケア)の種類や内容が適切に決められるためには、以下の6つの点を十分に検討することが必要です。当然、最優先に検討されるのは「@本人の希望」です。
●ただし、ここでのポイントは、介護サービスやケアは、利用者本人の希望を最優先に考えながら、各領域の専門家チームで総合的に、継続的に判断されるものと捉えてください。
●つまり、「利用者本人の希望」だけや、「利用者の心身状況の課題分析(アセスメント)」だけでも決定してはならない、ということです。
@本人の希望
A家族等の希望
B認定審査会の判断
C主治医の判断
D介護支援専門員の判断
Eサービス担当者会議の判断
(5)ケアプラン作成の視点
●また、ケアプランを作成する場合の視点としては、以下の6つの点が考えられます。
●特に、@の「生命維持や医療面での視点」については、主治医等との連携を図らなければ、「取り返しのつかない事態」になる可能性がありますので、特に注意が必要です。
@生命維持や医療面での視点
A高齢者本人や家族等の希望の視点
B実施や解決の可能性(難易度)の視点
C利用者の状態とその変化の視点
D要介護状態の軽減や悪化防止・予防の視点
E居宅生活重視の視点

